きょうから、読書したり、散歩したり、考えたりしたことを徒然と書いていくつもり。
日中はひまだったから、読書の時間にしたんだ。
『アメリカの鱒釣り』(晶文社/リチャード・ブローティガン著/藤本和子訳)
『印刷はどこへ行くのか』(晶文社/中西秀彦著)
『人を殺せと言われれば、殺すのか 自由のための書評&ルポ集』(太陽企画出版/斉藤貴男著)
『アメリカの鱒釣り』は、晶文社のにおいがすごくしてくる本だ。
このまえ斎藤さんの講演会に行ってきたばかりなんだけど、いまの政権に象徴される自称エリートその実は思い上がったボンボン連たちの、人間を見下した発想にたいして、ほんとうに怒ることができなくなっているのが、いまの社会だし多くのひとたちだろう。斎藤さんは、怒ることを忘れない。怒らないと、なんとなくのうちに「人を殺せと言われて、殺してしまう」社会になってしまうかもしれない。
本の印刷技術の進化は、出版文化の変革そのものだ。中西さんのこの本は、ちょっと内容がふるいけど、基本のながれがわかる。それも、伝統ある印刷業者の立場からで、みずからが変わる主体だというのが、ポイント。
ぼくたちは、自筆でもなく印刷するでもない文字を、日々こうやってパソコンにむかって送り込んでるけど、ほとんどの文章が残らないで消えていく。これは、文字というより、はなし言葉に近いのではないかな。
佐野眞一『本を誰が殺すのか』が増補版になって新潮文庫にはいった。新しいところまでカバーしている。本好きなら、単行本で読んでいても、ぜひ。
きょう買った本は文庫一冊、双葉文庫だ。
『『坊っちゃん』の時代 第四部 明治流星雨』(双葉文庫/関川夏央・谷口ジロー著)
これからは雨の時期だから、散歩より読書ばっかりになるんだろうなぁ。