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2004年 09月 18日 ( 4 )

「普通の市民」?

 上野さんというのは、大学で小熊さんのゼミ生だったそうだ。ん~、それとくらべて、ダメな学生だったぼくの、数時間ででっち上げたゼミ論をおもいだすと、冷や汗が。

 『〈癒し〉のナショナリズム 草の根保守運動の実証研究』(慶応義塾大学出版会/小熊英二・上野陽子著)
を読んだ。

 小熊さんによる「新しい歴史教科書をつくる会」とその一連の運動にたいしての分析と、上野さんによる「つくる会」の神奈川県支部(「史の会」)での実地調査がおさめられている。
 「つくる会」とその教科書批判のものはいくつか読んだけれど、こういう「実証研究」ははじめて。いい本だねぇ。

 「つくる会」のひとびと、または支持者たち、というのは、従来のいわゆる保守派とは、どうもちがうようだ(従来の保守派もいるけれど)。
 「〈普通〉の市民たち―自らを〈普通〉と自己規定する人たち―」
による、草の根保守運動。それが、「つくる会」の運動の特徴だ(った)という。
 
 かれらにとって〈普通〉でない、とされるものが、「左翼(サヨク)」、「朝日(新聞)」、それから「官僚」などなどである、というのは、かんたんに理解できる。おもしろいのは、参加者のなかの主婦が、上野さんに、
 〈「(私たちは)奇妙な人たちの集まりに見えますか?」(不安そうに)〉
ときくようなところだ。じぶんたちは、「〈普通〉の感覚」にもとずいてやっているけれど、もしかしたら、外からはじぶんたちは「〈普通〉でない」とおもわれているかもしれない、というおそれをもっている、ということ。

 ずいぶんと、みな、「ナイーブ」で「マジメ」なわけ。で、(かれらのいう)「〈普通〉の感覚」は、いわゆる「戦後民主主義」的なもののあり方への違和感を感じたところから、(結果的に)保守的な主張へと接近していく。ことばにできない「違和感」に、「保守」の枠組みがあたえられて、空白の部分をうめてしまう。また、レッテルをはられて批判されることによって、その通りになっていく。

 とまぁ、ここではコンパクトにまとめられないので、気になるひとは読んでほしい。上野さんは、げんざいは金融機関にお勤めだそうだ。

 (それにしても、〈普通〉ってことばは、こわいね。)   
by taikutuotoko | 2004-09-18 21:20 | 本・雑誌・新聞・書店

ただ愉しい映画、がいいな。

 ひさしぶりに映画館へ。
 
 テレビCMもずいぶんながれていた
 『スウィングガールズ』(矢口史靖監督)
を観てきた。前作の『ウォーターボーイズ』は、ある映画館で千円で上映していたときに、なんとなしに観たんだけど、なかなかよかったもので。

 女子高生たちが主人公だっていうから、ちょっと照れくさくて、やめようかとおもったんだけど。ポスターやCMを見るかぎり、照れるほどかわいい娘さんたちが出ているわけでもなさそうだ、という失礼な判断で、観ることにした。ごめんな。

 いや、ほんと、愉しかった。わらわせるところが、ぜんぶおもしろいかっていうと、そうでもないけれど、愉しい時間をすごさせてもらいましたよ。やっぱり、ウレシクなる、愉しくなるような映画しか、観たくないんだよね。小難しい映画は、もうケッコウ。

 ジャズといっても、ビック・バンド・ジャズなので、たいへん気楽で、愉しいのよ。これがまた、すべて出演者たち本人による演奏だっていうんだから、エライもんだ。
 観ているうちに、みなさんたいへんにかわいく思えてきて、ちょっと照れましたな。ふしぎなもんだ。観ると、若返ります。
 
 おなじジャズの映画としては
 『この世の外へ クラブ進駐軍』(阪本順治監督)
より、ぜんぜんよかったもの。音楽の愉しさがちがう。
 (ごめんなさいね、「愉しい」しかいわなくて。でも、もう、プロ野球のこととか、愉しくないことがおおいから、切実に「愉しい」ものだけに接していたいのです)

 ことしはこれが、まだ七回目の映画館。やっぱり高いのがいけないね。気軽に、というわけにいかないものな、一八〇〇円じゃ。 

 『サイゾー』(十月号)
を買った。ファミリーマートでも売ってたんだねぇ。
by taikutuotoko | 2004-09-18 18:03 | 番外

湛山の精神。

 『日本リベラルと石橋湛山 いま政治が必要としていること』(講談社選書メチエ/田中秀征著)
を読んだ。著者は、げんざいは大学教授だが、元国会議員(自民→新自ク→自民→さきがけ)で、閣僚経験者。コメンテーターとしてときどきテレビにも出ている。著書多数。(ぼくは、田中さんの主張には、賛同できないこともおおいが、人間的興味がある。)

 石橋湛山は、東洋経済新報でリベラルな論陣をはったジャーナリストで、戦後は政治家に転身、首相までつとめた。さいきんは湛山ブームなのか、おおくの関連書が刊行されている。こんな首相はなかなかいないだろう。政治家としての政策・主張には、異論もあろうが、そのプラグマチックな思想というものは、たいへん興味ふかい。

 さいきんも小島直記さんによる評伝がでたばかりだが、半藤一利・佐高信・井出孫六といった著者のものが手軽。新書にも、姜克実という学者のものがある。学者によるものは、増田弘など、そのほか、多数。
 『小国主義 日本の近代を読みなおす』(岩波新書/田中彰著)
は、湛山だけをあつかったものでないが、おすすめ。
 
 なんといっても、湛山本人のものがいいだろう。
 『石橋湛山評論集』(岩波文庫/石橋湛山著/松尾尊兌編)
は、ぼくの愛読書だ。主張すべてに肯くわけではないが、読むと元気が出るという、ふしぎな政治論集。これはかんたんに手にはいる。
 『湛山回想』(岩波文庫/石橋湛山著)
という自叙伝もすこぶるおもしろいが、図書館・古本屋でどうぞ。
 『湛山座談』(同時代ライブラリー/石橋湛山著)
は、『回想』ではあまりふれられていない政治家時代のことが語られている。

 田中さんは、湛山と面識はないが、石田博英をはさんで、つながっており、「直系の弟子」を自認している。この本は、そういった立場からのもの。 

 田中さんは、たいへんリベラルな保守政治家だ(った)が、ここでいう「保守」というものは、右左などのものとはべつで、人間観や哲学によって立っているもの、というふうに理解されたい。また、この本で主張されていることも、田中さんや湛山が、しっかりと民主政治を理解しているうえで、ということに注意しなければいけない。

 この本のなかで、とくに注意して読まなければいけないのは、憲法についてだ。憲法に義務規定がすくない、うんぬん、というところ。
 まず、憲法概念からいって、権力にたいする制限、それこそが憲法であるというのが、大前提。これが、最低限の常識。
 
 湛山・田中は、これはしっかりと理解している(理解できていない政治家のなんとおおいことか)。かれらの主張は、真に民主主義であるならば、主権者である国民にはとうぜん責任と義務が生じる、保守政治とはそのことをしっかりと有権者にうったえ、理解をえて、実行されるものだ、という認識によっている。
 これは正論中の正論だが、そんなことは政治家がみんな石橋湛山や田中秀征なら可能なのかもしれないが、じっさいの政治においては、その主張は、悪用される危険性は大だ。湛山にしろ、田中秀征にしろ、本人がりっぱすぎて、他に求めるものがおおきすぎるのだ。
 
 政治は、倫理でなく、システムに頼らざるをえないのが、実情であり、かれらの役割は、そのうえで、なお、というものになる。システムをささえるものも、じつはその、なお、なのだが。

 湛山は、いわゆる「右」からも「左」からも、利用することが可能な存在かもしれない。その危険はあるけれど、注目されていることじたいは、わるいことではないだろう。

 追記:  しまった!
 田中秀征さんの、池袋ジュンク堂でのトークセッションに予約しておいたのだが、てっきり日曜日だとおもっていた。が、ほかのブログをみて気づいたんだけど、土曜日(きょう)だったのね。あーあ。
by taikutuotoko | 2004-09-18 11:37 | 本・雑誌・新聞・書店

分からず屋どもメ。

 もう、腹が立ってしかたねェ。なんだい、あいつらぁ。ひとをバカにしやがって、こんちくしょうめッ。

 こうなったら、みょうな、オーナーたちも悪いがストもいけない、みてぇな中途半端なことを言ってちゃァいけねぇ。野球やってほしいのはアタリめぇだが、もうそんなこといってられないよ。ここは、なにやろうと、ファンは選手会を支持するから、安心してあんにゃろメどもと闘ってくれよ、というふうでなきゃ。

 古田ぁ、おまえさんはほんと、えらいねぇ。かっこいいよ。

 とにかく、あんな分からず屋ども、というか悪党どもを、どうトッチメルか。

 しかし、ストライキだなんて、わくわくするねぇ。うちの死んだジイさんが、むかし労組の委員長やってたときにスト決行した(民社系組合だったくせに)という血筋もあるのか、ハンパな妥協策より、だんぜん燃えるゼ。

 ついつい口調(文体)も荒くなるが、ご容赦。
 
  
by taikutuotoko | 2004-09-18 00:32 | 番外