日曜、新小岩の駅を南口から出て、アーケイドの商店街をすすむ。下調べをしてこなかったから「アレはないかな・・・」と左右きょろきょろしていたら、ありましたありました「古本買入」の看板。すこし脇に入ったところに昔ながらの古本屋といった感じの「文久堂」。帳場に猫がいました。しばらく棚を眺めていると、マスク姿の男性が入ってきた、どうも見覚えがある・・・と思ったので声をかけてみる。「黒岩さんの、ですか?」、こっくり、やっぱり工作舎の石原さんだ。
この日は一四時から、「江戸川区立中央図書館」にて、
黒岩比佐子さんの講演会だった。Oさん、石原さんのほかにも古本イベント皆勤組、
書肆紅屋さんと
モンガ堂さんの顔が見える。席も後ろの方まで埋まった感じだ。話は新聞書評の楽屋話(黒岩さんは読売の書評委員)から、これまでの各著作についてのさまざまなエピソードをたっぷりと。さいごの質問者が、増えていく本・資料にたいする腹の据え方をたずねたのにはわらってしまったなぁ。黒岩さんの最初の著作である『音のない記憶 ろうあの天才写真家井上孝治の生涯』(文藝春秋)は切れてしまっているのでぼくは古本屋で買ったが、また読めるようになるらしい。
工作舎のHPには黒岩さんの『古書の森逍遥』秋刊行予定になっているし、これも愉しみだ。
終了後、石原さんOさん紅屋さんモンガさんとで、近くの喫茶店へ。ここが、常連以外の客がきたのは三年ぶり、ってぐらいな感じの小さな店で、五、六人いたジイサン客が(一人残して)いっせいに逃げていってしまった。テーブルがゲーム筐体でなつかしい店で、古本・出版界話にふける。さいきん古本ブログの人に会うと、「某ブログを書いている人はいったいどういう職業の人だろう、日本全国どこまでも。フツウではない」という話題でもちきり。
店を出て駅へと歩く途中、紅屋さんが「ここから四、五分でブックオフですよ」と言うと、「えええっ!」「四、五分て聴いちゃったら・・・行きましょうよ」と石原さんがおもいっきりな反応を。こんなところに?という場所にあったが、皆スカだったようだ。紅屋さんは「ブックオフソムリエ」ぶりを発揮し、店舗ごとの棚補充の時間などを講義してくださる。 なんという方々だろうか・・・・・・。
今週末は「
外市」。そのあとも
わめぞイベントは続々と。
深川いっぷくでのイベントもおもしろそうだ。
きょうのせつない大賞「
高等学校図書館アルバイト日記」、
〈卒業式でした。3年生最後の日だと思うのですが、26名が借りた本を返していません。今日は日曜日で休んでもよかったのですが、返却があるだろうと式の前後1時間ほど待っていましたが、該当者は誰も来ませんでした。〉