帰りに神保町「三省堂書店」で
『“手”をめぐる四百字 文字は人なり、手は人生なり』(季刊「銀花」編集部編/文化出版局)
を買う。それぞれの字もおもしろいが、原稿用紙が各自ばらばらなのもおもしろい。さすがにコクヨが多いが、筑紫哲也なんて、紙の端からミニ筑紫くんが覗いているイラスト入りのオリジナル原稿用紙だったりする(趣味がいいかどうかは知らん)。イラストは塩山芳明さんにそっくり。
『近代社会と格闘した思想家たち』(岩波ジュニア新書/鹿野政直著)
を読む。まえに読んだ『近代国家を構想した思想家たち』の姉妹編。
べつの本になってわるいが、鹿野さんの『日本の現代』(岩波ジュニア新書)のエピローグが忘れられんですねぇ。
〈歴史には、人びとの歓びや悲しみや怒りや嘆きやためらいや決意やらが、ぎっしり詰まっている。むしろそれらに動かされた行為ないし断念のすべてが、歴史をつくるといってもよい。不可能な目標とは承知しながら、それらを、できるだけこぼすことなく受けとめたいとの気持が、わたくしにはうごめく。〉
〈それぞれの“しんどさ”を抱える人びとがいる。その“しんどさ”が少しでも軽くなり、人びとが幾らかでも呼吸しやすい社会や人間関係に、どうすれば近づきうるのだろうか。この本は、そういう願いをもってきた人間として書いたのである。〉
「
バサラブックス」のブログで小西甚一さんが亡くなったと知る。