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寄港市。

 水曜、本を七七冊カバンにつめて神保町へ行き、「ダイバー」に本を預ける。木曜から寄港市のため、夜に準備をする、というのでそれまで神保町をうろうろ。錦華通りの「がらんどう」で
 『戦後史グラフィティ』(話の特集/色川武大・長部日出雄・村松友視著/和田誠絵)
を、図書館リサイクル本だけど、五〇〇円で買う。
 あとは「映吉書店」を外から覗いてみたり。「文庫川村」で
 『みんな不良少年だった ディープ・インタヴュー』(河出文庫/高平哲郎著)
を、一〇〇円。

 「東京堂書店」で出久根達郎さんの『作家の値段』(講談社)がおもしろそうなのでぱらぱらやる。版元サイトの内容紹介によると、
 〈文学の本当の価値は、値段でわかる。古本屋は知っている。本当に残るべき文学、消えていく文学とは?古本の「市場原理」から文学の歴史と今を斬る――古書を知り尽くした筆者が初めて書いたホンネ中のホンネの文学論。

古本の売価には、むろん、しかるべき根拠がある。でたらめに、値を付けているのではない。(中略) 本書は、「古本屋の作家論」といってよい。普通の読み方ではない。著書に売価をつけるための読み方である。――<あとがきより>〉

 夜に寄港市準備のあと、数人で「加賀廣」。黒ホッピーなど飲みながら話していたら終電が過ぎ、大学生参加者のふたりと池袋まで、あとはひとりで歩いて帰る。

 木曜。どうもぼくはツケ麺てやつの良さがわからないので、昼休み、K君(二枚目…つけめんだからイケメンと書こうとして、使ったことのないイケメンという言葉に照れてしまった)にオススメ店に連れてってもらう。たしかに今まで食ったなかではいい方かもしれんが…ラーメンの方がいいなぁ。
 
 帰りに「ダイバー」。ふるぽん寄港市、前回は初日にいいものをメチャクチャな価格設定で大放出(ただし、あとが質的に続かず)な出店者がいて賑わったのだが、今回はまぁおとなしいスタートか。だけどお買得品はありますぜ。
 『或る日のエノケン』(新しい芸能研究室/神吉拓郎著)
 『東京人』二〇〇七・四(都市出版/特集:東京は坂の町)
 『東京人』二〇〇五・二(都市出版/特集:東京の路地大事典)
を買う。三〇〇円、一〇〇円、一〇〇円。あと、近くの酒場「しゃれこうべ」さんがつくった
 『神保町しゃれこうべ』(しゃれこうべ)
という小冊子も買う。五〇〇円だが、これがけっこうイイ感じ。

 「退屈文庫」も出品してます。本日売れたのは、
三五〇  『贋食物誌』(新潮社/吉行淳之介著)
五五〇  『ぼくの父はこうして死んだ 男性自身 外伝』(新潮社/山口正介著)
八〇〇  『叛アメリカ史 隔離区からの風の証言』(ブロンズ社/豊浦志朗著)
六〇〇  『ちゃんばら狂ブック』(文藝春秋/山本容朗著)
二五〇  『自暴自伝』(文春文庫PLUS/村上秀一著)
三五〇  『絵合せ』(講談社文芸文庫/庄野潤三著)
三〇〇  『ニューヨーク五番街物語』(集英社文庫/常盤新平著)
三〇〇  『おしゃべりフランス料理考』(平凡社カラー新書/なだいなだ著)
二〇〇  『わが青春 わが放浪』(福武文庫/森敦著)
 単行本が売れてくれると持ち帰るのが楽でいいのだが。
 今回は店名が目立つようになっている。というのも、都内某所のぼくのオチゴト場に、先日高円寺のイベントでお会いした“楽書家”岐葉さんがいらっしゃり、何パターンかの「退屈文庫」と書かれた紙をくださったのだ。ありがとうございます。それをダンボールに貼らせていただいた。


 吉村昭『黒船』読み中。主人公の堀は通詞だが、英語を話す森山栄之助らの登場で、オランダ語の地位が低下してきているところ。高梨健吉『文明開化の英語』をチョイ前に読んだため、たいへんおもしろい。ちなみに「ダイバー」でも黒船級の途中参加者の寄港を募集中であります。


 んんん!ビールと古本の素敵な出会い、西荻「昼本市」、の一般参加者募集が「バサラブックス」のブログで。六月一七日(日曜日)です。いいな~。ぼくはその日は夜にオチゴトのため出店は出来そうにないのだ。日中はフリーなので会場には行きたいが、ビールは飲めない……誘惑に負けそうでマズイな。
by taikutuotoko | 2007-05-24 22:21 | 本・雑誌・新聞・書店


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