ノドが渇いたァ、と目覚めてみると、あれっ、ここ、カラオケボックスじゃないか。
時計を見ると四時。みんながぼくを見て笑ってる。なるほど、やっちゃったぽいな。夜の一一時すぎまでの記憶はあるのだけど……しかしどうやってここまでたどり着いたんだ?迷惑かけたんだろなぁ。さっきまで新年会で飲んでいたのだけど。
とりあえずウーロン茶をガブ飲みして、みんなから説明をきく。ほんと、ごめんなさい、覚えてない。さほど飲んだわけでないのに。それより、本の入った紙袋はどこだ!
池袋に夜七時集合だったので、そのまえに八勝堂書店に寄った。オッ、店外の特価本ワゴンに、吉行淳之介の本がけっこうあるぞ。とくべつ吉行好き、ということもないのだが、ついつい買ってしまった。その紙袋だ。
『とにかく、吉行淳之介。 愛蔵版』(面白半分/面白半分編集部編)
が、五〇〇円。
『試みの自画像2 吉行淳之介による吉行淳之介』(青銅社/吉行淳之介著)
『詩とダダと私と』(作品社/吉行淳之介著)
『私の恋愛論』(大和書房/吉行淳之介著)
『男と女のこと わが文学生活 1973~1975』(潮出版社/吉行淳之介著)
『夢を見る技術 わが文学生活 1975~1977』(潮出版社/吉行淳之介著)
『エアポケット わが文学生活 1977~1979』(潮出版社/吉行淳之介著)
『スペインの蠅 わが文学生活 1979~1980』(潮出版社/吉行淳之介著)
が、それぞれ三〇〇円。
『岩波茂雄傳』(岩波書店/安倍能成著)
も、三〇〇円で買った。
さいわい、紙袋もカバンも衣服も無事みたい。不思議とアタマも痛くないし、気分もいい。よーし、歌うぞ。クレイジーケンバンドの「タイガー&ドラゴン」で、「ハッ!」。こいつぁあ、眼が覚める。五時までに、あと三曲。それで解散、というわけでアリマス。
そのほか
『en-taxi 08』(扶桑社)
を買った。
うーん、いまになって、アタマが痛ぇ。(いま気づいたのだけど、メガネのフレームが、ちょいと剥げている。どうしたんだろ。どこかぶつけたかな。)