それにしても、毎月毎月、イジメのように気になる本をたくさん出しちゃってくれちゃう「ちくま文庫」。感謝していいのか、ちょっとは手加減しておくれと頼みこんだ方がいのか、もうわからんくらいだ。
筑摩書房のサイトで、「近刊案内」を見る。一二月も気になる本がいっぱいだ。
『私のための芸能野史』(小沢昭一著)
『国家に隷従せず』(斎藤貴男著)
は、ぼくが確実に買うであろうタイトル。
『山田風太郎忍法帖短篇全集』は、いつのまにか九巻(ぼくは、たしか二巻までしか買ってない)が出るし、全四巻の『井伏鱒二文集』もこれで出揃う。これも欲しい。
「ちくま学芸文庫」では
『安政江戸地震 災害と政治権力』(野口武彦著)
という本が(知らないものだが)ちょいと気になる。「ちくま学芸文庫」なのに一〇〇〇円を切る、というところもポイントだったり。
しかし、新刊近刊ばかりに気をとられてもいられない。すでに出ているものでも、欲しい買いたいってものがタクサンあるのだ。とくに、ちくま文庫の特色である、コレクション・全集モノ。
『内田百閒集成』はまだ『6』までしか買ってないし、『野坂昭如エッセイ・コレクション』も揃えておきたいし、『夏目漱石全集』はあと二冊で揃うんだけどあとまわしだし、『山田風太郎明治小説全集』だってまだ途中までしか買っていないのよねぇ。『夢野久作全集』や『坂口安吾全集』なんかも、いちおう手元に揃えておきたいのだよなぁ。
ぼくは全集を買うことはほとんどナイけれど(手軽に読めないから)、文庫版の全集だと一冊なら持ち運びもかんたんだし、けっこう好きなんだよな。文庫版なんて正確には全集といわない、というひともいるかもしれないが、いいじゃないですか。