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一人二役。

 安原顯さんの解説だけとりあえず読んでみた。まったく、ひとがわるいというか、おかしくって吹いてしまう。謎がとけてから読んだのだからいいものの、けっこう信じちゃったんだろうなぁ、当時の読者は。
 ちなみに、解説のタイトルは、「幻の女 草野進」。女、ねぇ。

 上板橋の古本屋によってから、帰ってきた。
 『世紀末のプロ野球』(角川文庫/草野進著)
 『転がる石のように』(新潮文庫/景山民夫著)
 『複雑な彼女と単純な場所』(新潮文庫/矢作俊彦著)
を、三冊二〇〇円のところから。
 『ロック スーパースターの軌跡』(講談社現代新書/北中正和著)
は、二〇〇円。ぜんぶで四〇〇円か。値段のわりに、まんぞくできたな。

 で、安原さんの解説は、『世紀末~』(絶版)のもの。著者の草野進さんといえば、正体不明の野球批評家で、美人だってウワサ。安原さんは
 「ダートマス大学の文化人類学研究所で植物の神話学を修めたとか、シエナ大学のマス・コミュニケーション・センターでスポーツの記号学を学んだとか噂は多々あるが」
だなんて愉しげに書いている。まだ会ったことはない、とかなんとか。へへへ。

 『海』の編集者だった安原さんに、草野さんを紹介したのが蓮實重彦さんだという。以後、つねに蓮實重彦さんが仲介役となって、草野さんは仕事をしていくことになるんだね。なぜならふたりはいつも一緒。うまれたときも、しぬときも。草野さんにとって蓮實さんは、父であり、母であり、双子の兄妹であり、本人であるわけで、ねぇ。

 草野さんは、蓮實さんと安原さんとのあいだだけで生まれた人物ではないようで、ほかにもまわりが関わっているようなんだけど、ぼくもくわしくはしらない。そのヘンの事情を知っている方、おしえてくださいな。

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by taikutuotoko | 2004-09-07 18:30 | 本・雑誌・新聞・書店


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