ふとキリン・マークが気になって、缶ビールをもつ手がとまることはないだろうか。こどものころ、グリコを食べながら、つい「お手上げ」ポーズをしてしまったことはないだろうか。
おなじみの商品としっかりとむすびついている商標の図像は、商品の魅力をそのなかに凝縮したかのようだし、親しみと懐かしさを感じる度合いは、ロゴとくらべて、圧倒的だろう。
『広告図像の伝説 フクスケもカルピスも名作!』(平凡社ライブラリー/荒俣宏著)
を読んだ。いまや図像よりもロゴの時代だけれど、図像の「観念喚起力」にひかれる、という著者による、その傑作の誕生とうつりかわりにせまった一冊。
森永のエンゼル・マーク、不二家のペコちゃん、森下仁丹の将軍マーク、花王の新月マーク、グリコ、キリン……おなじみのあの図像たちが登場するよ。
もうすこし、ていねいに紹介したいのだけど、高速バスの時間がせまってきたので、これで失礼。