『駅 JR全線全駅』(文春文庫/ステーション倶楽部編)
という分厚い文庫本が上・下巻(一九八八年刊)であって、
 〈全国のJR約170線路4500駅。路線ごとに各駅を追ってそのたたずまい、駅名の由来、名物駅弁、付近の名所・旧跡、土産の案内から登場する文学作品のサワリまでを紹介する画期的な駅ミニ百科〉との説明がカバーにはある。なかなかにおもしろい本なのだ。

 といってもこれまでは東日本編の上巻だけしか持っていなかったのだけど、きょうは神保町「田村書店」の百均で上・下揃って購入することができた。神保町駅は地下鉄なので近くの御茶ノ水駅のところを見てみると、森田草平の「煤煙」と阿久悠「最後の楽園」の一節がそれぞれ引かれている、という具合だ。

 で、編者紹介のところを見たんですね。ステーション倶楽部。
 〈「ステーション倶楽部」という編著者名で刊行するのは本書が初めてであるが、従来は「現代言語セミナー」の名で『別れの言葉辞典』『遊字典』等のユニークな辞典シリーズを刊行してきた。今回はアクチュアルな〈駅〉を対象としたため、この筆名を用いた。今後、STATIONの原義「人々が集い四散して行く場所」に由来する〈物語〉を求めて、多様な展開を構想中の編集者集団である。〉

 あ、「現代言語セミナー」。とくに角川文庫に入っている辞典シリーズは古本屋でもしょっちゅう見かけるあれだ。ぼくの部屋でもすぐ手に取れるところに『遊字典』(角川文庫)『辞書にない「あて字」の辞典』(講談社+α文庫)が置いてあるので確認してみる。『遊字典』の解説(浦達也)。

 〈さて先刻から。編者、編者と言ってきたがこの辺で編者代表の清野徹氏のことにもふれておこう。〉
 〈清野氏はフリーのエディターとして編集プロダクション〈アルシーヴ〉を作り、その初仕事が、吉本隆明氏と栗本慎一郎氏の『相対幻論』であった。〉
 
 し、知らなかった……。清野徹って、『週刊文春』で「ドッキリTV語録」というあまりおもしろくないコラムを書いているという程度の認識でしかなかったのだけど。現代言語セミナーってのは清野徹を中心とした編集者・ライターの集まり(=「アルシーヴ」ってことか?)だったのか…。



 『刑法入門』(岩波新書/山口厚著)
 『嫌オタク流』(太田出版/中原昌也・高橋 ヨシキ・海猫沢めろん・更科修一郎著)
 『贋世捨人』(文春文庫/車谷長吉著)
 『太宰治集』(河出市民文庫/小山清編) 
を読む。
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by taikutuotoko | 2008-08-22 02:40 | 本・雑誌・新聞・書店


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