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「ねこのくつした」が桜台にあったことを記憶する。

 いぜん練馬にあった「古本 遥」はいちど店を閉めてしまったが、この秋に練馬のとなりの桜台に移転する、というはなしだったのを思い出した。もう九月になったことだし、ネットに上になにかしらの情報が出てやしないかと検索してみたのだが、とくにナシ。まァゆっくり待つことにしよう。

 ところで、「桜台」「古本屋」といったキーワードで検索をしていたところ、「nekoの日々雑記」というブログをみつけた。桜台にある絵本の古本屋「ねこのくつした」の店主のブログ、だったのだが、八月末に閉店をしてしまったとのこと。
 桜台は江古田と練馬のあいだにあり、ぼくもときどき散歩をするところなのだが、「ねこのくつした」という店は知らなかった。古本といっても絵本なので、知っていても店に入っていたかはギモンではある。が、閉店したばかりときいてはザンネンな気もするのだ。

 どうも気になって、このブログをはじめから読んでみた。なんともせつない気分になった。お客がこない日がつづく、店主さん自身もいろいろあってタイヘンそうである、試行錯誤はつづく。お店がもっといいものになるにはどうすればいいか、どうすればお客がふえるだろうか、精神的に不安定になりながらも悩み、ブログにつぶやく。絵本や店主さんや仲間、お客さんたちによって店の雰囲気が育っていくいっぽうで、きびしい現実がその店をおしつぶそうとしていく。

 ねこのくつしたとは、記憶を愛するのです。であっても、現実としては今日のねこのくつしたのような日々がつづくのだ。そりゃまぁ、商売だ、うまくいかないのは自身でそうにかするしかないのだ、というのはそうなんだけど。でもなんとなく、お元気ですかー?わたしは元気でーす!売り上げはどん底でーす!がんばりまーす!な店主さんには、(無責任なことばだが)がんばってね、という感じがするのだ。いまは、銀座のギャラリーで働いているとか。ブログ、どうなるか知らないけど、がんばってね。

 
 『落語手帖』(ちくま文庫/江國滋著)
を読んだ。
by taikutuotoko | 2005-09-06 23:28 | 本・雑誌・新聞・書店


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