夜はテレビを見る。もちろん、堺正章・井上順(大好き)が司会の歌番組。裏がサッカーなので、ヤケッパチの生放送だ。順さんは、立っても座ってもかっこいいなぁ。出演者の最年少がリリーズ、ということもあり、内容はなんだかおそろしいことになっていたが。
番組中、マチャアキが日本代表の勝利を伝えると、立ち上がってヨロコビを示したのがひとり。アグネス・チャンだった。
二一時過ぎにテレビ東京にまわすと、マリーンズのバレンタイン監督が風船ガムをふくらませながら審判に抗議中。NHKでは、松平アナの番組で「エンタツ・アチャコの漫才革命」。ゲストが喜味こいしさん、なんだか水戸黄門みたいになっていたぞ。こいしさんのノドがちょっと心配。
『カスバの男 モロッコ旅日記』(集英社文庫/大竹伸朗著)
を読んだ。解説の角田光代さんが〈読み終えてすぐさま、モロッコ行きの航空券を買いに走った〉というほどの、たしかに魅力的な一冊だった。
〈捨て忘れたサイフの中のレシートは、サイフの内側の色を吸い込んでみちがえるほど美しい色あいに変色している。こういう瞬間すごく得をした気分になり、早く家へ帰って絵の一部に置きたくなる。そんなことなら意図的に薄紙でもサイフの中に入れておけばいいだろうと思う人がいるだろうが、なんとなく意図的にはする気になったことはない。まったく違うことなのだ。〉