汽笛が鳴る。いいねぇヨコハマ、港町だ。
横浜を歩くのは、はじめて。中華街のすぐ隣に横浜スタジアムがあるってことも知らなかった。外側から球場の中を覗いてみると、デイゲームを前に練習しているベイスターズの選手の姿が見える。おぉっ、入りたい!だけど、観戦はまたの機会に。
あちこち散歩してから、国の重要文化財にも指定されているという立派な「横浜市開港記念会館」に入った。
じつは、ここで開催される「第10回 本と蔵書票の集い」に、『古本屋の女房』(平凡社)の田中栞さんが誘ってくれたのだった。ぼくは
『書物愛 蔵書票の世界』(平凡社新書/日本書票協会編著)
を読んだ程度で、ほとんどなにも知らないのだけど、参加させてもらうことにした。
『装丁探索』(平凡社)の大貫伸樹さんと田中さんの間に座らせてもらって緊張していると、お二人が鞄から本を取り出した。机の上に、佐野繁次郎装幀の『時計』(創元社/横光利一著)が四冊!「アンダーグラウンド・ブック・カフェ」のときのトークイベントの延長戦だァ。
表紙にアルミ板をつかった、出す方にしてみればメンドウな装幀なのだが増刷がかかっている。ところがその増刷分の本の奥付にアヤシイものがあり……、ということなのだが。いやぁ、おもしろかった。
「集い」は、主催者の江副章之介さんの挨拶からはじまり、あちこちでコレクションの披露や交換がおこなわれる。出席者は六〇名ほどだったかな。蔵書票を手がける版画家の方もおおく参加していて、ここで蔵書票制作を依頼したりもするのだそうだ。
ミナサンお優しくて、ぼくのような若造の初心者にも気を使って、声をかけてくれたり。江副さんには何枚もの蔵書票をプレゼントしてもらい、本もいろいろと見せてもらう。田中栞さんに解説してもらいながらだ。
田中さんが、いろいろな方のところに連れて行ってくれる。日本書票協会理事の内田市五郎さん(名刺がかっこいい)や、「アトリエ・ミウラ」の三浦永年さん、などなど。
三浦さんは「マーブル・ペーパー」で有名な方だそうだ。見返しに三浦さんのマーブル・ペーパーをつかった本を見せてもらった。いやぁ、この本がすごい。奥さまのティニ・ミウラさんも製本装幀家として有名な方らしい。べんきょうになるなぁ。
途中、DVDの上映やビンゴゲームがおこなわれる。ビンゴでは、景品に『シコウシテ』(22号/白地社/特集:装幀のムーヴメント)をもらった。
ほかにもいろいろと貰い物はあるし、見せてもらった蔵書票のことなど、書けることはあるのだけれど、きりがない。芸のないダラダラ書きだけど、それだけいろいろあった、ということです、ハイ。
ありがとうございました。
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