晩メシ食いに江古田へ。そのあと、根元書房に寄る。
文庫棚を「あ」の方から見ていくと
『風に吹かれて』(集英社文庫/五木寛之著)
を発見。おーっと、これは二一日の「
okatakeの日記」で話題になっていたヤツではないですか!と手にとったのだけど、どうも様子がオカシイ。
というのも、岡崎さんがいっているのは佐野繁次郎装幀のものだが、手にしているヤツにはどこにも佐野という表記はなく、だいいちカバーは植物の写真だし、「カバー・三村淳」と書いてある。
奥付をみると、一九七七年の五月三〇日が一刷で、これは一九八二年六月二〇日の一一刷。う~む、これはちがうバージョンのようだ。
yomunelさんが買ったのは、何刷のなのかなぁ。
ざんねん。岡崎さんがなかなか見つけられないのをぼくが見つけるわけないか、と棚に戻そうとしたのだが……
ん!『風に吹かれて』(角川文庫)
ぬ!!『風に吹かれて』(新潮文庫)
あ!!!『風に吹かれて』(講談社文庫)
「なんなんですか、これは」と、ぜんぶ引っ張りだしてみる。すると、集英社文庫版のあとがきに
〈最初、読売新聞社から刊行されたこの文集は、その後、角川文庫、新潮文庫、講談社文庫、潮文庫、旺文社文庫、と五つの文庫になり、またいくつかの全集、アンソロジーの類に収録された。〉
と書いてあった。
ん~、いくら〈風に吹かれ〉たっていったって、こんなにアチコチに飛んじゃっていいですかねぇ。
おもしろくなってしまったので、角川文庫(七〇年刊)・新潮文庫(七二年刊)・講談社文庫(七二年刊)・集英社文庫(七七年刊)、ぜんぶ買ってしまう。各一〇〇円。潮文庫と旺文社文庫のは、ちょっとさがしにくそうだけど、集めたいナァ。
そのほか
『路上のボールペン』(新潮文庫/山田太一著)
『快食快眠快便』(文春文庫/文藝春秋編)
『青春の休み時間』(集英社文庫/三木卓著)
『ドキュメント 綾さん 小沢昭一が敬愛する接客のプロ』(新潮文庫/小沢昭一著)
『男性自身 暗がりの煙草』(新潮文庫/山口瞳著)
も買う。それぞれ、一〇〇円。
『銭金について』(朝日文庫/車谷長吉著)
を読みおえた。