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たまにはこういうのも。

 『近代日本思想案内』(岩波文庫別冊/鹿野政直著)
を読んだ。一九九九年刊。

 幕末から戦後までの日本の思想の流れや思想家、その著作を、「啓蒙思想」「自由と平等」「欧化と国粋」「民俗思想」「科学思想」「社会主義」「フェミニズム」「日記・自伝・随想・書簡」……などといった区分けで紹介する入門書。巻末には索引つき。

 岩波文庫に収録されている著作には「*」がついているので便利だ。岩波文庫はしばらく読んでいない気がするが、やはり読んでおきたいものがいくつもあった。そういう時間もとらないとなぁ。

 「反戦論・平和論」のところでは、矢内原忠雄・石橋湛山・桐生悠々・正木ひろし、といったひとたちが紹介されている(内村鑑三らは、べつのところでとりあげられている)。
 かれらに共通するところは、それぞれ、『嘉信』『東洋経済新報』『他山の石』『近きより』という、砦となる新聞や個人雑誌をもっていたことだ。まぁ、持っていたからああいう主張をすることができた、というのは順序がちがくて、そのために場をつくった、ということなのだろうが。

 そういえば、去年の読書目標のひとつに、正木ひろしの『近きより』現代教養文庫版・全五巻に目をとおす、ということがあったのだけど、達成できなかったのだった。社会思想社がつぶれたときに急いでマトメ買いしたのだけど。ことしこそ、読まないとな。
 
 いま思うと、現代教養文庫で買っておけばよかった、という本がけっこうある。池袋ジュンク堂の自由価格本コーナーにも、しばらくのあいだ置いてあったのだけど。 

 あ、東京も、窓の外は雪だ。
by taikutuotoko | 2005-02-19 01:22 | 本・雑誌・新聞・書店


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