“エピソード”で本を読む。

 前回の書き込みでは
 『戦争が遺したもの 鶴見俊輔に戦後世代が聞く』(新曜社/鶴見俊輔・上野千鶴子・小熊英二著)
という本の、たんなる紹介をした。すでに読まれた方には、つまらなかったろうし、未読の方にも、あまり魅力のない紹介だったとおもう。

 あれは、本の、目に見える部分をいっただけであって、ようするに、どんな料理人が、どんな具材をつかって、どのように調理したか、ということを書いただけだった。その味を、つたえることばが、なにもなかった。ぼくのばあい、いつもそうだけど。味については、それぞれがじっさいに食してみて、感じるにまかせているという言い方もできるが。

 ぼくは、本の紹介をするさい、おいしいエピソードをひっぱってくることで、興味をひく、ということをよくする。(やりすぎて、じっさいに読んだときの愉しみをうばうことにならないような配慮はしているが)。
 というのも、ぼくが、大の“エピソード好き”なのだ。もし、つまらない本でも、おいしいエピソードがひとつあれば、満足してしまうこともある。

 本の紹介は、その本を論じることとはちがって、映画の予告編のようなものにしたいとおもっている。印象的なシーンを織り交ぜることで、興味をいだかせる。一部によって、全体のイメージを想像させる役割を果たす(ことを期待する)。なかなかうまくいかないけど。

 で、なにがいいたいかというと、『戦争が遺したもの』にも、おいしいエピソードがいっぱいあるよ、ってこと。銭湯と脱走兵のはなし、なんていうのは、小品だが、いいぞ。(祐輔の握手、がまたいい)。みじかいものだから、ここに書くのは遠慮しておくけどね。 
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by taikutuotoko | 2004-10-08 02:46 | 本・雑誌・新聞・書店


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